やさしい税務会計ニュース
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文書作成日:2023/03/14
山林事業者の消費税の納税義務判定

[相談]

 私は、個人で山林を所有しており、2年おきにその山林の立木を伐採・譲渡しています。
 今年(令和5年)は、その伐採・譲渡を行う年に該当します(売上高見込1,500万円)。
 また、令和6年および令和7年については、立木の譲渡その他の売上高(消費税課税売上高)は一切発生しない見込みです。
 このような場合、来年(令和6年)から次回立木を伐採・譲渡する年(令和8年)までの各年分(令和6年分から令和8年分)の消費税の納税義務はどのように判定されるのでしょうか。
 なお、令和4年については、消費税課税売上高は一切発生していません。


[回答]

 ご相談の場合、令和6年分と令和8年分については原則として消費税免税事業者となり、令和7年分については、消費税課税事業者となるものと考えられます。


[解説]

1.消費税の納税義務の免除制度の概要

 消費税法上、個人事業者のうち、その年の基準期間(前々年)における消費税課税売上高が1,000万円以下である事業者については、原則として、その課税期間中に国内において行った課税資産の譲渡等(今回のご相談の場合は立木の譲渡)について、消費税を納める義務を免除すると定められています(消費税免税事業者)。

2.2年おきに立木の伐採および譲渡を行う個人事業者の納税義務判定

 上記1.で述べた通り、個人事業者のその年の消費税の納税義務の判定は、原則として、基準期間(前々年)の消費税課税売上高が1,000万円以下であるかどうかによって行われます。
 したがって、今回のご相談の場合における各年分の消費税の納税義務判定は、次の通りとなります。

@令和6年分:
基準期間(令和4年)の消費税課税売上高が発生していない(0円)ため、上記1.により、原則として、消費税免税事業者となります。

A令和7年分:
基準期間(令和5年)の消費税課税売上高が1,000万円を超えている(1,500万円)ため、消費税納税義務者となります(※)。

B令和8年分:
基準期間(令和6年)の消費税課税売上高が発生していない(0円)ため、上記1.により、原則として、消費税免税事業者となります。

※令和7年分については、国内における消費税課税売上高等がなく、かつ、納付税額が発生しないため、消費税の確定申告書の提出義務はないこととなります。

[参考]
消法2、9、19、45、国税庁消費税相談事例など


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